クライアント概要
神奈川県横浜市でカーコーティングショップの立ち上げに当たってのウェブ集客システムの構築のご依頼です。
内容 | SEOコンサルティング サービスサイト制作 UIUX設計 |
費用概算 | 費用概算:960万円 |
期間 | 24ヶ月 |
得られた成果
- 新規立ち上げ、地域で最後発参入ながらSEO1位獲得
- ウェブ集客の確立により店舗売上も地域トップクラスに
- 広告をかけずに検索流入のみで受注
- 競合他社の2〜3倍の単価でも依頼が来る
ご相談前の課題・問題点
新規ビジネスとしてカーコーティング業界に参入されるとのことで、下地が全く無い状態からプロジェクトが始まりました。
サービス内容も決まっていない状態でしたので、当然ながら競合との違いや自社の強みがまだわからないところからの、まさに新規立ち上げからサポートさせていただきました。
ですので、課題としてはまずは「ユーザーニーズを探ること」と「本当に売れるかどうか探ること」を掲げて”1人目の集客“を目指してウェブマーケティングに取り組みました。
ご要望として、広告に依存せずに安定的に商品が売れる集客システムを構築したい、とのことでしたので、基本的な戦略はSEO対策を中心に考えました。
幸い、競合他社はSEO対策に本格的に取り組んでいないようでしたので、後発組でも十分戦えるだろうと想定してプロジェクトを開始しました。
当社のアプローチ・提案内容
ゼロからサイトを立ち上げるときは、どうしても基準を決めにくいので、以下の2点を手がかりにサイト設計やSEO設計を行います。
①メインワードで上位表示するためのSEO対策を行う
②競合他社が行っているSEO対策を参考にする
具体的に解説します。
①メインワードで上位表示するためのSEO対策を行う
今回は「カーコーティング」がメインワードなので、カーコーティングの複合ワードで上位表示できるように、記事コンテンツでのSEO対策を行いました。
競合他社が断片的な記事制作しか行っていませんでしたので、キーワードを網羅的に記事制作をすることで、比較的早い段階からGoogleに評価されて、多くのページで上位表示されました。
キーワードを網羅的にSEO対策するポイントとしては、メインワードから対策をするのではなく、月間検索数の少ないスモールワードから記事制作をしていきます。
理由として、いくら競合のSEO対策が弱いジャンルだからといっても、新規立ち上げということには変わりありません。ですので、月間検索数が少ない=競合が少ないキーワードから対策をすることで上位表示されやすくなり、サイト全体の評価アップにも繋がります。
また、検索数が少ないキーワードは一見すると売上に貢献しないように思われがちですが、検索数が少なくてもその分悩みが深く、顕在化されていることが多いので、直接的な集客に繋がります。
中小企業においては予算が少ないことが多いので、アクセスが多くても売上に貢献しないより、たとえアクセスが少なくても売上に繋がった方がウェブマーケティングの効率も良くなります。
②競合他社が行っているSEO対策を参考にする
実際に実行するかどうかは別として、競合他社が行っているSEO対策やウェブマーケティングをリサーチすることはとても重要です。
今回、競合他社をリサーチしたところ、
「地域名 + カーコーティング」
で上位表示されている店舗が、ビジネスも好調であることがわかりました。
そのため、当社でも「地域名 + カーコーティング」で上位表示することは必須と考え、SEO対策に取り組みました。
このようなローカルビジネスにおけるSEO対策は、記事コンテンツで上位表示を狙うのではなく、
「サービスサイトのトップページが上位表示されるような対策」
が求められます。
例えば、
- タイトルタグに地域名を入れて、その地域でビジネスをしていることを示す
- ページ内に地域名が入るようなテキストを盛り込む
- サイトにアクセス情報として事業所の住所を掲載する
- Googleマップを埋め込む
などの対策を行います。
①で行うコンテンツSEOと②で行うローカルSEOを掛け合わせることで、検索からの自然流入を最大化することができます。
適切に分析してターゲット像の彩度を高めていく
当社が行った施策の中でも、特徴的に効果が出たのはUIUX設計です。
新規事業立ち上げの場合は、最初に想定しているユーザー像と、実際に来てくれるお客様との間に乖離が生まれることが多いです。
これは、事業者として思っている商品の良いところや自社の強みと、ユーザーから見た商品の良さが異なることから、客層に乖離が生じます。
理想として想定しているお客様とは違ったお客様を集客している場合には、ウェブマーケティングで発信している内容に、理想と現実の乖離があるため、このようなことが起きやすいです。
ですので、より理想のお客様を集客するためには、
「どこで発信している、どの文章/画像が原因なのか」
細かく分析していきます。
今回のお客様のケースでは、高級車専門のコーティングショップを目指している中で、一般大衆車のお客様からのお問い合わせが来てしまう、という事態が続きました。
実際にお客様からお問い合わせをいただくことは嬉しいですが、より理想に近づけていきたいということで原因を細かく分析したところ、
「モニター募集!30%OFFで施工します」
と記載したキャンペーンバナーが原因であることがわかりました。
このバナーに反応する客層は、
「出来るだけ安く済ませたい」
という顧客心理が伺えます。
一方で、A社様のご希望は、
「お金をかけても良いから丁寧に施工をして欲しい」
というお客様を集客することでした。
ですので、それ以降は割引キャンペーンは行わず、基本的には正規の値段でご依頼を受けることとして、サイト上では施工のこだわりや技術力のこだわり、使用する液剤の開発秘話などを丁寧に発信するようにしました。
そのように発信内容を変えてから、
「このこだわりのあるお店でコーティングをしたい」
というお客様からのお問い合わせが増えていき、まさに理想とするお客様の集客に成功しました。
今回は「キャンペーンバナー」という、一見どの会社もマーケティングの一環として取り組みそうなところを改善したことで客層の改善にも繋がりましたが、いわゆる一般的に行われている施策に切り込むのはとても勇気がいることです。
しかし、私たちは「当たり前を疑う」精神で、マーケティングの定説とされていることも、少しでも疑問があれば、深く分析をして改善策をご提案します。